高めよう防災力(6)自助・共助・公助 他者思いやり行動を

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 「地震、雷、火事、おやじ」は、恐ろしくどうにもならないものを表現する言葉だ。「おやじ」は「親父」ではなく「山嵐(やまじ)」という突風や台風のようなものを指すとも言われる。だとすれば、四つとも災害であり、三つは自然災害ということになる。

 日本人は災害に繰り返し襲われ、恐れてきたと言える。同時に、自然に対する無力さを思い知らされ続ける中で、自分を襲わない災害を「対岸の火事」としてとらえ、無力さに慣れることを選択してきたのではないだろうか。「自分は災害に遭わない」「災害に遭っても自分は助かるはず」など、危険性の存在を否定し続けてはいないだろうか。

 こうした傾向は、避難の遅れや避難時の安易な行動につながり、時として命を危険にさらすことにつながる。人は安全な状況にいると気付かないが、危険な状況になって初めて安全の大切さを知る。

 しかし、大切な人を危険な状況に置いたり、命を失ったりしてから、その大切さに気付くのでは遅すぎる。事前に災害について詳しい知識と理解を持ち、危険な状況に対応できる実践的なスキルを身に付ける必要がある。

 大災害を完全に防ぐことはできないが、防災力を高めることで、一人でも多くの尊い命を守ることはできる。防災を学ぶ究極の目的は「自分の命は自分で守る」という「自助」である。

 しかし、災害時には自助だけでなく、町内会や小学校区など顔の見える範囲内で力を合わせる「共助」、公的機関が個人や地域では解決できない問題を解決する「公助」の全てが大切であると言われる。自分のためだけでなく、他者のために何ができるかという発想から防災に取り組むことが求められている。

9月21、22日の両日、災害時の役立つ知恵を学べるイベントを開催します!

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