食と戦争:抑留者(下)帰国、白いご飯に泣く

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
抑留体験を語る小川さん
抑留体験を語る小川さん

小川正雄さん(96)横手市十文字町

 ◇  ◇

 ソ連に捕まって働かされた農場では、麦、ナス、スイカ、トマト、メロン、砂糖大根(テンサイ)など何でも育てました。収穫の時期になると、働いている日本兵が勝手に取らないよう、自動小銃を持ったソ連の兵士がついて回りました。

 でも、食わねば死んでしまうので、機会を見て盗み、食べていました。例えば、種芋として土に植えるためのバレイショをこっそりぶった切って、土をかぶせて隠しておくんです。農場は広いですから、ソ連の監視兵が遠くを見て回っている隙に、木陰まではって行って草をむしって火を付け、バレイショを焼きました。それをみんなで分け、仕事をしながら食べました。

(全文 1418 文字 / 残り 1120 文字)

この連載企画の記事一覧