時代を語る・舘岡誠二(27)感謝しきり金子先生
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私の自宅に金子兜太先生の句「男鹿の荒波黒きは耕す男の眼」の額入り墨書が飾ってあります。昭和54(1979)年、先生が八郎潟町文化講演会で来町した際に書いていただきました。39年、先生が初めて秋田を訪れて私たちと男鹿半島を巡った際に作った句です。
実はこれは私をモデルに詠んだ―そう先生が明かしたのは、平成13(2001)年に秋田市で開かれた俳誌「海程」全国大会の講演ででした。句作に打ち込む黒目がちの私を、厳しい自然の中で必死に生きる男性の象徴にしたのです。作句から実に37年の時を置いて判明した、大変衝撃的でうれしい出来事でした。この時の講演テープは大事にしまってあります。
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