時代を語る・佐藤清太郎(12)「3本巣植え」に挑む

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3本巣植えの一例。杉同士の間隔約1メートル、樹齢22年
3本巣植えの一例。杉同士の間隔約1メートル、樹齢22年

 実験的な植林の試みは、従来方法への疑問が出発点となりました。当時も現在も秋田杉の植林は、1ヘクタールの山地に碁盤の目のように1・8メートル間隔で計3千本植えるのが一般的です。50~60年後、最終的に伐採する杉を700~千本と想定。これら最後まで残す杉を成長させるために、除伐や間伐(間引き)をします。一生懸命育てた杉を3分の2以上、途中で切らなければならず、木材価格の低迷もあり採算は取れません。

 どうにかできないかと考えた結果が、3本をセットで植林する方法です。3本が家族のように寄り添う植え方なことから「3本巣植え」と名付けました。1辺が1~1・2メートルの正三角形の頂点に1本ずつ、1ヘクタール当たり700巣(セット)、計2100本植えます。巣と巣の間隔は3メートルほどですが、できるだけ自生する広葉樹を取り込んで、杉と雑木が混交共生できるように工夫した造林法です。

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