社説:ハピネッツ10年目 強豪打破し上位目指せ

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 バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)が開幕した。秋田ノーザンハピネッツは開幕戦で大阪を81―58で下し、好スタートを切った。Bリーグに入って4季目。本県初のプロバスケチームとして旧bjリーグに新規参入してからは10年目の節目を迎えた。今季の活躍を期待したい。

 ハピネッツが所属するB1東地区は中、西地区に比べてレベルが高い。特に千葉、A東京、宇都宮(旧栃木)は強豪である。ハピネッツはB1に復帰した昨季、これら3チームに1勝もできなかった。17勝43敗、18チーム中15位と低迷したが、B1残留を果たした。

 昨季までアシスタントコーチだった前田顕蔵新ヘッドコーチ(HC)の下、チームの強化を進めてきた。ジョゼップ・クラロス前HCがチームに持ち込んだ激しいディフェンスを継承する一方で、攻撃力の向上を目指している。

 日本代表経験があり得点力を期待できる古川孝敏選手(前琉球)やガード陣の伊藤駿選手(前SR渋谷)、細谷将司選手(前横浜)ら計5人を補強。選手層の厚みが増した。新加入選手がチームをリードし、昨季ブロック王のカディーム・コールビー選手、昨季1試合平均22・8得点の大黒柱ジャスティン・キーナン選手らが持ち味を発揮すれば、強豪を打ち破ることは可能なはずだ。

 この10年で、子どもからお年寄りまでハピネッツのブースターは増えてきた。昨季の平均入場者数は過去最高の3227人だった。ホーム会場はチームカラーのTシャツやグッズでピンクに染まるのが恒例。ブースターの熱い応援ぶりはリーグ随一と言われるまでになった。スポーツを通じた地域活性化につながっている。

 Bリーグ発足によりバスケット人気は急速に高まっている。東北唯一のB1チームの存在は、秋田を全国に発信する上でも大きな力になるだろう。

 ハピネッツは他チームのような大口スポンサーはないが、創設時53社だったスポンサーは現在、約200社。営業収入はBリーグ初参入時の1億7千万円から7億円超にまで成長した。昨季B1だった福岡は資金繰りの問題でB2に降格した。ハピネッツの躍進を図るためにも、健全経営は欠かせない。

 強豪チームは2倍程度の収入がある。ハピネッツ社は今年に入り、ビール製造・販売といった新事業を始めるなど経営努力を続けている。県民の幅広い支持を得ながら収益アップを進め、それを生かしてハピネッツの魅力をさらに高めることが必要だ。

 レギュラーシーズンは来年4月までの長丁場。序盤で白星を重ねて勢いに乗りたい。上位8チームで日本一を決定するチャンピオンシップに進出することが、今季の目標だ。最後までブースターを楽しませてほしい。