渓流増水、ツアー客襲う バランス崩し転倒か 小又峡水難

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渓流に流されて行方不明になった男性を捜索する消防署員ら=8日午後3時47分、北秋田市森吉の小又峡
渓流に流されて行方不明になった男性を捜索する消防署員ら=8日午後3時47分、北秋田市森吉の小又峡

 森吉山麓の奥深い峡谷で8日、ツアー客とガイドが渓流に流された。静岡県から訪れた70代女性が亡くなり、ガイドは行方不明。当時、渓流は雨により増水していた。現場で何があったのか。

 ツアー客一行は8日午前10時半ごろ、太平湖の北岸から遊覧船で対岸に渡った。景勝地の小又峡(こまたきょう)にある「三階滝」を目指し、往復4時間程度のトレッキングの予定だった。

 渓流沿いの遊歩道を歩いて上流へ向かう。千葉県から参加した70代女性は、同行する男性ガイドの小野信也さん(73)が渓流を見て「なんだか(水かさが)多いな」と話すのを聞いた。

 女性や県警によると、三階滝へ向かう行程のおよそ半分、「三角滝」を過ぎたあたりで、雨が強くなったため一行は引き返すことになった。小野さんの判断だったという。

 引き返す途中、行きも渡った小さな橋を再び渡ることになった。しかし、水かさの増した渓流は川幅が広がり、渡り終えた先にある階段の下から2段ほど、膝下ぐらいまでが水に漬かった状態だった。遊歩道も一部が漬かっていた。

 増水した渓流に小野さんが足を踏み入れ、ツアー客と一人一人、手をつないで水に漬かった箇所を歩かせた。

 その場所を9人が通過した午後0時20分ごろ、小野さんの手をつかんで歩いていた女性がバランスを崩して転倒。はずみで小野さんも転び、そろって流された。ツアー客の男性が手を伸ばしたが、届かなかった。

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