保険会社「監視しきれず」 秋田市の代理店架空契約問題

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 秋田市で保険代理店を営む男性(68)が保険証券を偽造するなどして顧客から約7820万円を不正に受け取ったとされる問題で、保険会社や顧客による代理店のチェックが届きにくく、不正に気付かなかった状況が浮かび上がってきた。不正が事実とすれば代理店の信用を落としかねない行為で、同業者からは困惑の声も上がる。

 男性の会社に保険販売を委託していた損保ジャパン日本興亜(東京)によると、男性は顧客と架空の契約を締結。偽造した保険証券を発行し、顧客から不正に保険料を受け取っていたという。一部は現金で受け取り、領収書を交付していないケースがあったとみられることも新たに分かった。

 不正な契約は損保ジャパンが確認している分で2011~19年、顧客8人と結んだ計12件。主にけがに対する積立型の損害保険だった。

 本来の適正な手続きは、代理店が契約者から申込書を受け取り、それを保険会社に送る。保険証券は保険会社が発行する。

 保険料は現在、振り込みやクレジットカードなどで契約者が保険会社に直接支払うことが主流だ。ただ、代理店にも保険料を受領する権限はある。その場合、契約者に保険会社の領収書を渡し、受け取った金を保険会社に送ることになっているという。

 今回指摘されているように、代理店が保険証券を偽造し、保険料を受領した場合、契約者は架空の契約であることに気付きにくい上、保険会社は架空契約の存在自体を把握することが難しくなる。

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