現代の名工に田村さん(潟上) 組子細工の精密さ追求

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50代から組子細工にのめり込み、全国展示会で高い評価を得てきた田村さん=潟上市天王のタムラ木工
50代から組子細工にのめり込み、全国展示会で高い評価を得てきた田村さん=潟上市天王のタムラ木工

 厚生労働省は8日、工業技術や調理、建築などの分野で卓越した技能を持つ技術者150人を2019年度の「現代の名工」に選んだと発表した。秋田県からは、木製建具製造工の田村功さん(66)=潟上市天王=が選ばれた。1967年の創設以来、本県からの選出は85人目。表彰式は11日に東京都内のホテルで行う。

 建具製造に携わって51年。50代から「組子細工」の制作にのめり込み、より緻密な木工を追求してきた。戸、びょうぶなどの建具・家具を精巧に作り上げ、全国建具展示会で今年まで14年連続で上位入賞を続けている。

 旧西仙北町(現大仙市)で生まれ育ち、中学卒業直後に旧協和村(同)で建具職人の見習いに。17歳から県外で6年間経験を積んで帰県。結婚して子どもが生まれたのを機に25歳で建具店を開業した。家族を養おうとの一心で仕事の数をこなし、腕を磨いた。

 2009年に県建具組合連合会技能士会の会長に就任。「会長にふさわしい技術を持ちたい」と、業界をけん引する責任感に突き動かされ、組子に取り組んだ。建具職人として40年超のキャリアを積んだ上での新たな挑戦だった。

 五城目町の旧知の木工職人に習い、見よう見まねで試作を始めた。厚さ約1ミリの木材を扱う緻密な組子の世界は未知の領域。やればやるほど技術が身につく手応えがあり、昼夜を問わず没頭した。

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