潟上出身・佐々木愛さん 初の単行本が話題に

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「読んで人間を好きになれるような作品を書くことが目標」と語る佐々木さん
「読んで人間を好きになれるような作品を書くことが目標」と語る佐々木さん

 2016年の第96回オール読物新人賞(文芸春秋主催)を受賞した秋田県潟上市出身の作家佐々木愛さん(33)=横浜市=が、受賞作「ひどい句点」を含む短編4作品を収録した初の単行本「プルースト効果の実験と結果」(文芸春秋)を刊行した。書店員や書評家に「今までにない読み味」「全4編どれもすてき」などと好評を得て、話題を呼んでいる。

 表題作は、佐々木さんが14年に「初めて最後まで書き上げた」作品。プルースト効果は、フランスの作家マルセル・プルーストの小説にちなみ、特定の香りから記憶が呼び起こされる心理現象のこと。高校生男女の恋愛と関係性の変化を描き、甘さと苦さが共存する思春期の心の揺れ動きを、繊細かつ爽やかな筆致で表現した。

 佐々木さんは秋田南高―青山学院大と進み、09年にテレビ番組の制作会社に就職。同社が運営するウェブニュースサイトで、芸能文化担当の記者をしていたが「初対面で人と話すのが苦手。それなら書くことで自立したいと思った」。文章を書くのはもともと好きで、大学時代に豊島ミホさん(湯沢市出身)の小説「檸檬(れもん)のころ」に感動したこともあり、仕事の傍ら執筆を始めた。

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