阿部雅龍:飛ばぬなら飛ばせてみせよう南極飛行機

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南極について熱く語る筆者(2019年10月、東京都内)
南極について熱く語る筆者(2019年10月、東京都内)

阿部雅龍コラム 冒険と人力車の日々(26)

 「今年は南極・大和雪原行きの飛行機を飛ばせない。来年なら飛ばす」

 その連絡が南極飛行機チャーター会社から来たときは絶望的な気持ちになった。既に10月に入っていて、11月の出発まであと1カ月。スタート地点に立つためのチャーター代7500万円を含む8000万円の冒険資金の目途も何とか立ち、装備品をそろえている時期だった。多忙だが高揚感もある。白瀬矗中尉の最終到達地・大和雪原から南極点まで歩く。幼い頃から思い描いていた夢だ。冒険を志して15年。ここを目指して走り続けてきた。重ねた苦労はムダじゃなかった。はるか遠くに霞んでいた夢の輝きは、もう目の前だと思っていたのに…。

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