時代を語る・矢口高雄(23)「鮎」でプロデビュー

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県内河川で釣られたアユ
県内河川で釣られたアユ

 満を持して上京したのは、昭和45(1970)年6月15日のことでした。目蒲線(現東急多摩川線)の矢口渡(やぐちのわたし)駅近くに6畳一間の木造アパートを借りて一人住まい。田舎に残す妻子には「おまえたちを養えるだけの原稿料をもらえるようになったら必ず迎えに来る」と固く約束してね。

 漫画原作の超ヒットメーカー梶原一騎さんとタッグを組んで「織田信長」の連載をすることが決まっていたわけだから、もちろん私は華々しいデビューを想像して意気揚々。この企画はテレビ番組とのタイアップ企画で、テレビに先駆けて漫画を発表する手はずだった。胸を躍らせて描き始めた。

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