県有地売却、奇妙な議論 地上イージス、「不必要だが取得」

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 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を巡る焦点の一つだった秋田県有地の国への売却論が、佐竹敬久知事が否定的発言をしたことで白紙になりつつある。売却論は昨年7月ごろに知事と自民党国会議員が突然、足並みをそろえたように言及し始めた。対する防衛省は「必須ではない」としながらも取得の意向を示す不可解ぶり。一連の議論は、奇妙な経過をたどってきた。

 「今の状況で県民感情を踏まえると、とても県有地を売却する議案提出をできる状況にない」。今月25日、佐竹知事は定例会見でこう述べた。

 防衛省は、秋田市の陸上自衛隊新屋演習場に地上イージスを配備する場合、周辺の県有地を取得し、西側を通る県道を最大300メートルほど海側に付け替える計画を示している。

 県有地を売却する場合は議会の承認が必要だ。知事の発言は、防衛省の資料に誤ったデータが記載されていた問題が発覚して以降、地元の不信感の高まりを受けたもの。防衛省の計画の前提を崩した格好だが、そもそも防衛省が県有地を取得するという計画は、知事自身の発言がきっかけだった。

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