北斗星(12月1日付)

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 秋田市の国道13号などを車で走行中、目に留まる看板がある。文面は「ありがとう安全運転」。かわいらしいおかっぱ頭の女の子のイラストが添えられている

▼スムーズで安全な運転を心掛けているつもりだが、あまり自信はない。注意力が散漫になっていることに気付き、ハッとする時も。そんな中で目にするこのメッセージは胸に響く。「ありがとう」と優しく励まされるとともに、安全第一を心掛けなければと気持ちが引き締まる

▼看板は大仙市の調味料メーカー「東北醤油」の宣伝用。秋田市や大館市、美郷町など県内約20カ所に設置されている。おかっぱ頭の女の子は同社のマスコットだ。以前は自社製品のPRを前面に出していたが、5年ほど前から順次切り替えを進めた

▼発案したのは佐竹宏明社長(73)。大仙市で車を走らせている時に、地元の交通安全団体が作ったとみられる看板が目を引いた。その文面が「ありがとう安全運転」だった。自分たちも看板を商品の宣伝だけでなく、社会貢献に役立てようと思い立った

▼運転中にスマートフォンや携帯電話を使う「ながら運転」を厳罰化する改正道交法がきょう施行される。交通事故の多くはドライバーのちょっとした不注意から引き起こされる。近年は、ながら運転が増加。県内でも事故が絶えないのが現状だ

▼「看板を見て、交通安全の誓いをいま一度胸に刻んでもらえたら」と佐竹社長。安全意識を持ち続けることが、事故を防ぐ最善の策となる。