北斗星(12月2日付)

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 「ワクワク」と題した谷川俊太郎さんの詩がある。農業の楽しさにもつながるような内容である。「タネまけば芽が出るさ/芽が出れば花が咲く/花が咲きゃ実がなるよ/実がなればタネになる/ワクワク/ワクワク」

▼秋田市で開かれた県JA青年の主張発表大会に登壇した7人の訴えからは農業にかける強い覚悟が伝わってきた。後継者として地域に根を張り、農業と真摯(しんし)に向き合っている姿が目に浮かんだ

▼最優秀賞の因幡成弘さん(37)=JAあきた北=が参加者へ送ったメッセージが何とも刺激的であった。「現在の青年農業者はおとなしすぎる。自発的に行動を起こさない青年農業者の何と多いことか。農業は楽しいか。今の自分に満足しているのか。今が行動のときではないのか」。ドキリとさせられた人は多かったはずである

▼他の発表者のインパクトあるメッセージも印象に残った。「変えるべきものと守るべきものを意識し、実践することで、農家が農家でいられる時代をつくる」「最初は農業なんかやりたくないと思っていたが、今では農業しかないと思っている。農業が最高です」

▼農村は高齢化、後継者難にあえいでいる。農業を取り巻く環境は厳しさを増しているとのフレーズが繰り返される。だが一方で農業に生涯をささげ、将来を切り開こうとしている若者がいる。頼もしい限りである

▼悩み、試行錯誤を繰り返しながらも、一歩一歩前に進んでほしい。「ワクワク」の気持ちを忘れずに。