カワウ繁殖、アユ食い荒らす 米代川など、漁業者ら拡大懸念

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 米代川沿いで休息するカワウの群れ=10月14日(秋田水生生物保全協会提供)
米代川沿いで休息するカワウの群れ=10月14日(秋田水生生物保全協会提供)

 野鳥のカワウが米代川流域を中心に増加し、アユを食い荒らしているとして、河川漁協関係者らが水産資源の減少に危機感を強めている。ここ数年で雄物川や子吉川の流域でも数を増やしているとみられるが、秋田県の動きが遅れており、個体数調査や駆除といった対策は一部にとどまる。水産資源保護に向け、官民一体となった取り組みが急務となっている。

 「ここ数年で一気に数が増えたと感じる。被害は深刻」。県内水面漁協連合会の湊屋啓二会長はそう話す。

 昨年度のアユの被害推定額は1660万円。稚魚を放流して漁業権を設定している内水面漁業者にとって、アユを大量に食べるカワウの存在は悩みの種で、産卵期(9~11月)の個体が狙われると特に影響が大きいという。カワウの影響で釣果が見込めないことから足が遠のいた釣り客もおり、「地域にマイナス」と強調する。

 カワウはクマなどと共に第2種特定鳥獣に指定されている。第2種特定鳥獣が生息域を拡大すると、生態系や農林水産業に被害が及ぶ恐れがあり、都道府県が管理計画を定めて個体数管理や被害対策を講じることとなっている。

 県水産振興センターによると、カワウの推定生息数はこの10年間、千~1200羽で推移。一方、米代川など3流域で昨年度から個体数を調査しているNPO法人・秋田水生生物保全協会の杉山秀樹理事長は「最低でも2千羽はいるのではないか」と話す。本格的な個体数調査は行われておらず、実態はつかみ切れていない。

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