北斗星(1月3日付)

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 何をするにも素直な心を持つことが肝心であると繰り返し訴えたのは、実業家の松下幸之助さん。生前つづった数々の著書に、そのシンプルなメッセージがちりばめられている

▼「素直な心になるために」(PHP文庫)は代表的な一冊だ。自分の考えに凝り固まっていたのでは、何も変わらない。他人から学ぶ姿勢を大切にして、都合の悪いことや耳の痛いことにも謙虚に耳を傾けることが、いいアイデアを生んだり、困難を克服したりすることにつながる。そう説いた

▼松下さんの教えを指針として、胸に深く刻む人は多いだろう。秋田市の特産品開発会社「ツバサ」の社長斎藤真さん(43)もその一人だ。由利本荘市西目町出身。大学卒業後、都内の広告代理店で働くうち、古里の地域資源を掘り起こし、魅力を発信する仕事に人生を懸けたいと強く思うようになった。30代でUターンし、会社を興した

▼素材はいいが売り込みが下手だと言われる秋田の現状を打開したい。大きく羽ばたこうとの願いを、社名に込めた。秋田弁のTシャツやカップ入りのきりたんぽなど、これまでさまざまな商品を手掛けた

▼試行錯誤の連続だが、若い社員と共に知恵を出し合い、模索する日々は充実している。「秋田といえばこれでしょう、と皆に言われるような土産品を世に送り出すのが夢です」と語る

▼そのためには独り善がりであってはならない。素直な心で謙虚に。新年に当たって初心に帰り、チャレンジャー精神で臨む。

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