惨事ストレスの対策強化 2人死亡事故受け、県内消防本部

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
現場活動後のグループミーティングを行う秋田市消防本部の救急隊員ら=先月9日(秋田市消防本部提供)
現場活動後のグループミーティングを行う秋田市消防本部の救急隊員ら=先月9日(秋田市消防本部提供)

 過酷な災害や事故の現場を経験することで生じる精神的ショック「惨事ストレス」の軽減・防止に向け、秋田県内消防本部の多くが独自に対策を進めている。阪神淡路大震災を機に注目され、県内では東日本大震災以降、全県的に動きが拡大。組織的なケアの体制が整いつつある。

 「今思えば惨事ストレスの症状が出ていた」。秋田市消防本部指令課の武藤学さん(55)はそう振り返る。

 震災のあった2011年3月11日から、緊急援助隊の小隊長として岩手県宮古市で活動。街のあちこちが炎に包まれ、焼け跡から多くの遺体が見つかった。津波警報のサイレンが何度も鳴り、部下の安全確保にも気を使った。

 5日後に秋田に戻ると、何げないことでいら立つ興奮状態が数日続いた。産業医のカウンセリングを受けて持ち直したが、当時は惨事ストレスに関する知識がなく、3年後にあった研修会で、思い当たる症状があったことに気付いた。この経験を踏まえ、17年に県内初の「消防ピアカウンセラー」の資格を取得。知識の普及に取り組んでいる。

(全文 878 文字 / 残り 442 文字)