反抗的な息子に変わってほしかったけど、変わる必要があったのは親の私

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颯太君が描いたお母さんの絵
颯太君が描いたお母さんの絵

 親が変われば、子も変わる―。子育てに悩んだ時、親側の接し方を変えることで状況の改善を目指すプログラム「ペアレント・トレーニング」の考え方を生かし、子どもへの接し方を見詰め直したお母さんに聞きました。

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 「何であんなことしたの」「文字も読めずに小学生になる気なの」。学習塾からの帰り道、沙織さん(35)=由利本荘市、仮名=は長男・颯太君(6)=同=への怒りを抑えられずにいた。颯太君は不満そうに黙るばかり。重苦しい空気が流れる車内で、沙織さんの視界がにじんだ。こんなふうに子どもを叱りつける親にはなりたくなかったのに。

 昨年3月、沙織さんは幼稚園年長の颯太君と市内の学習塾に通い始めた。学習に興味を示さず、一人で遊んでばかりなのが気になったからだ。

 異変は塾に通って3回目に起きた。同年代の子ども約20人で勉強していると、颯太君が突然、ノートや教材の木製パズルを床にばらまいた。注目を浴びる中、颯太君は机の上に立って「俺もうやらない。こんな教室壊してやる」と叫び始めた。初めて見る姿に、沙織さんもうろたえた。

 結局、塾は3カ月ほどでやめた。いつか落ち着くだろうと塾の講師は励ましてくれたが、ほかの親子の視線がいたたまれなかった。その頃から、自宅でも沙織さんが叱ると颯太君は激しく反抗するようになった。沙織さんは思わず手を上げそうになる自分自身にも困惑し、途方に暮れた。

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