ひとり考:親子でリハビリ 誰かの光になれたら

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真愛さんと母親の聡子さん
真愛さんと母親の聡子さん

 その男の子に会ったことはない。どこの誰かも分からない。だが、その子は希望の光だった。ある日、わが子の障害と向き合うことになった鐙聡子さん(42)=潟上市=にとって。

 2011年8月12日、娘の真愛(まな)さん(10)が1歳8カ月の時だった。明け方近くに突然泣きだし、熱を測ると38度6分ある。やがてけいれんを起こした。驚いて救急車を呼んだ。

 総合病院に着くと再びけいれんが起き、そのまま大学病院に転院した。診断は「高熱と度重なるけいれんを伴う脳炎」。アデノウイルスと溶連菌が検出されたと聞いたが、詳しい原因は分からなかった。数日して熱が下がった時、真愛さんの体にはまひが残り、首と右手しか動かすことができなかった。

 聡子さんは、入院中の記憶があまりない。覚えているのは夜、真愛さんの体がカタカタとけいれんしていたこと。日中は夫と2人でずっとそばにいた。夜は1人がベッドに付き添い、もう1人は車中で眠った。

 その後、真愛さんは元の総合病院に移った。「うつろでした。ぼーっとしたり、落ち込んでパニックを起こしたり…」。そんな聡子さんに、病院の保育士が一人の男の子の話をした。

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