時代を語る・鈴木英雄(16)女と伝わる「山の神」
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初めての出稼ぎ先となった岩手県宮古市の現場で暮らした小屋の中は、ドラム缶で作ったストーブを囲むように寝床がありました。風呂はドラム缶の五右衛門風呂で、酔っぱらって入った人がドラム缶ごとひっくり返ったことがありました。
屋根が雨漏りするものですから、天井にナイロンのシートを貼りましたが、ある時、たまった雨水が一気に私の布団に落ちてきました。ほかの人の布団に入れてもらいながら、自分の布団を乾かしたのも、今はいい思い出です。