時代を語る・鈴木英雄(24)クマはゆらゆら歩く

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猟に出るため集まった仲間たち=昭和40年代の終わりごろ
猟に出るため集まった仲間たち=昭和40年代の終わりごろ

 クマ猟で「マチパ」(撃ち手)として斜面の高い所で待ち構え、勢子(せこ)に追い上げられて登ってくるクマを見ていると、焦って逃げてくるという感じではありません。「何だかうるさいのが来たから、どこかよそへ行こう」と、渋々移動するというような雰囲気です。

 こっちは銃を撃つ準備をして待っています。風は通常、下から上に吹きますから、クマはこちらが動かない限り、上にいるマチパに気付かないんですね。私たちだって、山を歩いていて先の方に黒い塊を見つけても、動かなければ何だかよく分かりません。動いて初めて「ああクマだ」となりますよ。

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