社説:新型肺炎、臨時休校 感染拡大防止へ正念場

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 新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染拡大防止に向け、安倍晋三首相は3月2日から全国の小中高校や特別支援学校を臨時休校するように要請することを表明した。子どもや教員が長時間集まることによる感染リスクを少しでも小さくするための対応である。

 政府はこのほか、3月15日までを目安にスポーツや文化イベントの中止も要請している。政府専門家会議は「これから1~2週間が急速な拡大か、終息かの瀬戸際」と指摘している。まさに国内での流行を阻止できるかどうかの正念場である。早期の終息に向けてあらゆる手を打つことが求められる。

 安倍首相が臨時休校に言及したのは新型コロナウイルス感染症対策本部会合でのことである。臨時休校のほかにも、入試や卒業式を実施する場合は感染防止の措置を講じ、必要最小限の人数に限って開催するなど万全の対応を取るよう求めた。

 国内での新型肺炎の感染者は歯止めがかからない状況にある。感染経路が不明な感染者もいる。急な休校や行事の縮小に、現場での混乱も予想されるが、やむを得ない措置である。安倍首相はさまざまな課題に「政府として責任を持って対応する」と明言している。

 大勢の人が集まるスポーツや文化イベントでは、政府の自粛要請を受けたこともあり、中止や延期の動きが相次いでいる。スポーツ界ではサッカーのJリーグが3月15日まで、バスケットボールのBリーグが11日までの試合を延期することを決めた。プロ野球は観客を入れずにオープン戦を実施する。

 本県のJ3のブラウブリッツ秋田は8日の福島市での開幕戦が延期となったほか、15日に秋田市で開かれることになっていた選手とサポーターの交流会を中止にした。B1の秋田ノーザンハピネッツも7、8日の由利本荘市での川崎戦など6試合が延期になった。

 秋田市で3月29日から3日間開催される予定だった「第49回魁星旗争奪全国高校勝抜剣道大会・第36回魁星旗争奪全国女子剣道大会」も中止となった。全国から約2500人の剣士が集まる大会が取りやめとなったことは残念だが、選手を第一に考えた苦渋の決断である。

 音楽界でも公演を取りやめたり延期したりしたアーティストがいる。各地の劇場でも歌舞伎や演劇などを中止にした。

 臨時休校、イベントの中止や延期が感染拡大防止に効果があるのかを注視する必要がある。目安の時期を過ぎても引き続き対応を迫られることもあるだろう。臨機応変に対応していくことが重要である。

 子どもたちの歓声が校舎に響き、安心してスポーツなどの各種イベントを楽しめるような日が一日も早く訪れてほしい。そのためにも、人混みを避けるなど一人一人ができる予防策をいま一度確認したい。

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