時代を語る・川村忠(20)食生活の変化が影響

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市場で開いた魚料理講習会=昭和57(1982)年
市場で開いた魚料理講習会=昭和57(1982)年

 1回5千円から1万円、週に2、3回―。これが川村鮮魚店利用者の平均的な購入額と来店回数でした。結構な購入量と来店頻度です。お客さんは中高年の女性が大半。やりとりから想像するに、家族は3世代、そうではなくても最低5、6人はいそうでした。昭和50年代から60年代にかけての話です。

 暮れともなると、ハタハタを中心に宅配依頼が次々と舞い込みました。万円単位の注文が珍しくありませんでした。東京をはじめ県外に住んでいる息子、娘さんらに送るのでしょう。「今年は帰ってこないからね」。表情は少し淋(さみ)しげながら、だからこそ「故郷の味を届けたい」という思いがにじんでいました。

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