宿舎は退去、故郷は感染流行地…教養大生「どこに行けばいいの」

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国際教養大の学生宿舎「グローバルヴィレッジ」。故郷で新型コロナウイルスの感染が広がり、退去したくてもできない学生もいる
国際教養大の学生宿舎「グローバルヴィレッジ」。故郷で新型コロナウイルスの感染が広がり、退去したくてもできない学生もいる

 国際教養大学は、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年度の春学期(4~7月)の授業をインターネットで遠隔実施するのに伴い、学生らに宿舎からの退去を求めている。しかし、故郷が感染流行地に当たることから、入国制限や感染への不安といった理由で帰省できない学生もいる。「一体どこに行けばいいのか」。学生たちは今後の生活に不安を抱えている。

 教養大は3月中旬、新入生を含む国内外の全学生約千人に、自分のパソコンやスマートフォンを使い、教室ではなく自宅で履修してもらうことを決めた。この措置に合わせ、春学期が始まる4月20日までに宿舎で暮らす学生へ退去を求めているほか、新入生らの入居日も未定としている。

 しかし、帰省したくてもできない学生もいる。教養大5年の杉本麗百(れも)さん(23)=群馬県出身=はその一人だ。

 杉本さんの実家がある群馬県は感染者(3日正午時点で25人)が本県よりも多い上、飛行機や新幹線など公共交通機関での移動には感染のリスクがある。「実家に帰るのは安全面で不安。でも、住む場所と働く場所を一気に失い、これからどうやって生活していけばいいのか分からなくなった」

 困っていた杉本さんに手を差し伸べたのが、住み込みでアルバイトをしていた男鹿市の「里山のカフェ・ににぎ」を経営する猿田真さん(44)だ。カフェのほか、民宿も営んでいるが、新型コロナの影響で観光客が減少し、空き部屋が出ていたため割安で宿泊先を提供することにした。

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