遠い風近い風[十田撓子]子どもの時間

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 「私のなかに潜んでいたものを堂々と表に出して子どもの頃の世界に近づきたいと思う」(土方巽)

 四月このかた、今の社会状況をこらえる手段をよく考えてみる時間があった。

 桜が開花して、散っていった。コゴミを摘み、タラの芽を採り、ゼンマイも覚えた。駅ビルの休業により、家業の飲食店を手伝う必要のなくなった夫と一緒に、読書するか、野山で過ごしていた。菜園では今年も野菜作りを始めた。暮らしの上では、やることが何かとたくさんあった。

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