北斗星(5月26日付)

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 真っ黒な雲に覆われていた空に徐々に青空が見え始め、やっと晴れ渡った―。こんな例えは楽観的に過ぎるだろうか。首都圏、北海道で継続していた緊急事態宣言が全面解除された

▼とはいえ新型コロナウイルス感染者がゼロになったわけではない。第2波の懸念もある。気を緩めるのはまだ早い。それでも解除によりコロナ対策を心掛ける「新しい日常」に恐る恐る歩みを進めていくことになる

▼コロナに関心が集中する中、今月19日まで関東などで緊急地震速報が4回もありドキッとした。速報は最大震度5弱以上が予想される際に出される。観測された震度は4~3だったが、警戒対象はコロナだけでないと気付かされる

▼きょうは県民防災の日。県内で83人、北海道と青森県を含め104人が犠牲になった日本海中部地震から37年になる。その多くは津波の犠牲者。いま一度「日本海でも津波は起きる」という教えを胸に刻みたい

▼日本海中部地震の後も、25年前の阪神大震災や9年前の東日本大震災をはじめ、列島は多くの地震に見舞われてきた。さらに南海トラフ、首都直下など今後発生が懸念される地震もある。台風や大雨の被害も近年は激甚化している。自然災害への備えは怠れない

▼災害をわが身に引き寄せて考えるのはなかなか容易ではない。しかし本県では日本海中部地震が自分事として受け止める大切さを教えてくれた。それは自然災害に限らず、コロナのような感染症でも同じと受け止めたい。