大雨被害、住宅と農地で泥広がる 住民、後片付けに追われる

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水に漬かって使えなくなった家具を外に運び出した=29日午後4時25分ごろ、秋田市下浜名ケ沢
水に漬かって使えなくなった家具を外に運び出した=29日午後4時25分ごろ、秋田市下浜名ケ沢

 大雨で住宅や農地が浸水するなどの被害が出た秋田県由利本荘市、大仙市、秋田市では29日、住民たちが後片付けに追われた。

 土砂崩れなどによる県道の寸断で一時孤立した由利本荘市北ノ股字竜ケ沢では、住民が朝から泥やがれきを撤去していた。

 仕事を休んで親戚4人と自宅前の泥を寄せていた男性(46)は、「朝、家の前に広がる泥を目にして、撤去にどれくらい時間がかかるのかと途方に暮れた」と肩を落とした。

 男性は午前8時ごろから作業を始め、午後4時すぎまでに2トントラック3台分の泥を運んだ。「家の裏や車庫の中には泥がまだ残っている。いつまでも仕事を休むわけにはいかないので大変だ」と話した。

 空き家となっている同市館前の実家が床下浸水した熊谷寿雄さん(68)=同市石脇=は、家族4人で泥が流れ込んだ蔵の中を掃除。「これまでも大雨で浸水したことはあったが、今までで一番ひどい」と頭を抱えた。

 大仙市太田町の花卉(かき)農家佐々木隆寛さん(41)のハウスでは、出荷直前のケイトウの一部が水に漬かった。近くの排水路があふれ、茎部分が数十センチ浸ったという。佐々木さんは父の正美さん(75)と、泥を洗い流したり、倒れた花を片付けたりした。弱った根や葉の生育を促すための薬剤もまいた。

 28日午前7時ごろ、畑が水に漬かっているのに気付いたといい、「お盆の需要期に向けて順調に育っており、あと数日で出荷だった。水が引けるまで何もできずどうしようと思った」と振り返る。それでも、午後に水が引けると正美さんと倒れた花を起こし、葉や茎に水を掛けて泥を流した。「この後はカビの発生を防ぐ薬剤を散布しないといけない。しっかり手を打って状態の良い花を出荷したい」と話した。

 同市高梨で理容室を営む女性(85)は、泥水が流れ込んだ店内を清掃。「昨日は入り口に土のうを積んでいたが、近くの水路があふれてみるみるうちに水が入り込んできた。泥水を掃き出したり、雑巾で床を拭いたりして大変だった。息子が手伝いに来てくれて助かった」と一息ついた。

 床上浸水などの被害が出た秋田市下浜名ケ沢でも、住民が家の片付け作業に追われた。所有している空き家が床上浸水した女性(69)=男鹿市野石=は「浸水被害も大変だが、その後の片付けも大変」と話す。

 28日は午後9時ごろまで同地区に住む親戚ら5人と片付けに当たったという。水に漬かったたんすは引き出しが開かなくなるなど、家具は一つ残らず捨てることになった。家具を外に運び出し、畳を取り外した後、室内にたまった泥をかき出した。

 29日も午前8時から小屋の片付けと、消毒作業を行った。「元の状態に戻るまで当分時間がかかる。やることはいっぱいある」と額の汗を拭った。

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