乗り鉄日和 西滝沢も前郷も「かあさん」は元気 夏の由利鉄編(下)

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矢島駅から徒歩20分ぐらいの場所にある「やさい王国」
矢島駅から徒歩20分ぐらいの場所にある「やさい王国」

 「麵屋新月」を出た後、薬師堂駅を午前11時58分に出発する列車に乗り、午後0時34分、再び矢島駅に降り立った。さすがに食べてばかりでは大変なので(実は若干胃がもたれていた)、次は農産品や加工品の直売所「やさい王国」で買い物をすることにしていた。地図上では、矢島駅からそんなに離れているようには見えなかったが、実際に歩いてみると、矢島駅の駅舎をぐるりと回らなければならないこともあって到着まで20分ぐらいかかった。

 「やさい王国」を目指そうと思ったのは、前回の旅で矢島駅構内の売店「まつ子の部屋」の佐藤まつ子さんに「あなた肉ばっかり食べているでしょ?」と叱責されたからだ。「ちゃんと野菜も食べますよ」と、まつ子さんに伝えたい。その一心で歩を進めた。

■やさい王国(最寄り駅は矢島駅) 地元農家の自慢の品を持ち寄り

 「やさい王国」は1999年、旧矢島町が地元農産物と特産品の販路拡大を目的に設置。地元農家50人ほどが加入する「矢島町農林水産物直売組合」が運営している。野菜や山菜のほか、矢島地区で食べられている「松皮餅」や手芸品など手作りの品も並ぶ。変わったところでは男性用のズボンが1本700円で売られている。かつて近隣の工場で製造していたものを、廃業後も販売しているという。

 産地直売の店はどこでもそうだが、「やさい王国」も、秋田市内のスーパーに比べると値段は安い。ただ、一袋当たりの内容量が多く、1人暮らしで料理が得意ではない筆者にはもて余しそうで心配になる。筆者でも使い切れそうな野菜は何かと考え、ダイコン、タマネギ、グリーンアスパラ、ピーマンを購入した。あと、値段調整のために大福も。

 値段調整、というのは、「やさい王国」では、500円以上購入した場合に限り、乗車券を提示すると地元産100%のりんごジュースがもらえるのだ。野菜ばかり購入しても、この先の旅で、文字通り「重荷」となる。値段が安いというのは良いことばかりではないな、というのはさすがにとんだ言い掛かりだろうが。