台湾・李元総統と教養大・中嶋前学長 交流30年の深い絆

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談笑する李氏(手前右から3人目)と中嶋さん(同2人目)=2007年5月31日、東京都の江東区芭蕉記念館(日本李登輝友の会提供)
談笑する李氏(手前右から3人目)と中嶋さん(同2人目)=2007年5月31日、東京都の江東区芭蕉記念館(日本李登輝友の会提供)

 7月30日に死去した台湾の李登輝元総統は2007年に来日し、秋田市で国際教養大学の特別講義を行ったり、角館や田沢湖などの観光地を巡ったりした。本県を訪れた背景には、李氏と同大初代学長の故中嶋嶺雄さんが約30年にわたって結んできた深い絆があった。

 2人の出会いは、中嶋さんが書いた毛沢東に関する論文がきっかけだった。掲載雑誌を読んだ李氏は、中嶋さんの深い分析力に感銘を受け、ぜひ会いたいと打診。1985年に都内で顔を合わせた。

 2人をよく知る同大名誉教授の勝又美智雄さん(73)によると、中嶋夫妻はその後、毎年のように台北市にある李氏の自宅を訪れ、家族ぐるみで親交を深めた。互いについて、中嶋さんは「世界で一番信頼できる政治家」、李氏は「本物の学者」と評価し合っていたという。

 中嶋さんが13年に亡くなり、李氏から「李登輝個人のみならず、台湾は偉大なる友人を失った」という弔電と共に、「知音益友」と書かれた額が届いた。「互いに気心が知れ、交わってためになる友人」という意味で、この額は同大図書館に今も飾られている。

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