北斗星(8月2日付)

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 隊列を組んで吹奏楽を演奏しながら行進の演技を繰り広げるマーチングバンド。音楽だけでも大変なのに、一糸乱れぬ動きができるのは猛練習のたまものだろう。マーチングバンドに打ち込む高校生たちを描いた漫画「みかづきマーチ」の第1巻が出版された。作者は潟上市出身の山田はまちさん。2月から雑誌に連載している

▼東京の女子高校1年生が春休みに秋田の叔母を訪ねる。偶然出会った地元高校のマーチングバンドに魅せられ、親の反対を押し切り転校。新しい世界に飛び込んでいく

▼物語は今年の出来事として描かれている。実際にはコロナ禍で中止になった「秋田マーチングフェスティバル」が開かれ、会場となる秋田市の県立体育館らしき建物も登場。コロナがなければさまざまな青春ドラマがあっただろうと感慨深い

▼現在30代の山田さん自身が高校時代、部活動でマーチングバンドに取り組んだ。当時から漫画で描きたいと思っていたという。物語はまだ始まったばかり。今後の展開が楽しみだ

▼先頃本紙に掲載された県内高校文化部特集に吹奏楽部の部長たちがメッセージを寄せてくれた。高校最後の大会がなくなり悔しさをにじませる声もあったが、定期演奏会に目標を切り替えるなど前向きな姿勢が心強い

▼漫画の主人公は本番までの時間が足りず、全部はうまくできないとしても「今の私にできること」は何かを真剣に考える。作者から後輩たちへの激励が込められた作品と受け止めたい。