手続きは適正? 所有者不明の土地、県内でも売買トラブル

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 相続登記などを行う秋田地方法務局の窓口。同法務局は、トラブル防止のための適正な手続きを呼び掛けている
相続登記などを行う秋田地方法務局の窓口。同法務局は、トラブル防止のための適正な手続きを呼び掛けている

 所有者の所在が分からない土地が全国で増え、秋田県内でも売買を巡るトラブルが起きている。相続登記や住所変更手続きが行われなかったことが主な要因とみられ、秋田地方法務局は「家族と話し合いながら適正に手続きをしてほしい」と呼び掛けている。

 昨年9月、県内の土地を巡る裁判が東京地裁で行われた。原告は都内の50代男性ら。亡き父が約50年前に買った約7600平方メートルの土地が、知らないうちに地元の不動産会社に買い取られていたとして、この会社に損害賠償を求める訴えを起こした。現在も係争中。

 訴状などによると、隣地を所有する不動産会社が2013年、土地の境界を確定しようと登記簿に記載された男性の父に連絡を取ろうとした。しかし、記載された住所には誰も住んでおらず、戸籍などを調べようとしたものの記録が残っていなかった。裁判所も職権で調査したが、居場所をつかめなかった。

 持ち主の所在が分からない場合、裁判所が選任した第三者が財産を管理する「不在者財産管理人」制度を利用できる。選任された管理人は財産の保存や管理を担うほか、必要に応じ裁判所の許可を得た上で売却する権利も与えられる。

 この会社は同制度を利用し、管理人から土地を坪単価86円で買い取った。その後、坪単価5万円で宅地分譲した。ただ原告の男性は、この会社が土地を購入するに当たって裁判所へ提出した資料は不当だと主張。地元の警察署に被害届を提出している。

 登記簿の住所が変更されて土地の所有者側に連絡がついたり、相続登記が行われたりしていれば、同様のトラブルが防げた可能性がある。

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