滴:移ろい(上)「俺の集落は、消えた」
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世の流れが川だとすれば、水の一滴一滴は一人一人の人生。「滴の中の物語」を刻むため、秋田で暮らすさまざまな人に会いに行く。
◇ ◇
<米作り、やめました>
こうつづられた投稿が今春、本紙宛てに届いた。送り主は三種町上岩川字小出の加藤松悦(しょうえつ)さん(87)。
〈悩む毎日です。先祖代々の土地を荒らさず耕作してきたのに、私がここでやめること、心が痛みます〉
7月上旬、加藤さん宅を訪れた。なぜ米作りをやめたのか。農家としての歩みと思いを、聞きたかった。
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