北斗星(9月3日付)

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 「次の元号は何か」。固唾(かたず)をのんでテレビの前で見詰めているとさっと色紙が掲げられる。翌日の新聞には普段は目にしない大きな写真が載る。新元号と共に、色紙を手にした人物が人々の記憶に焼き付けられるのは当然だ

▼昨年4月、菅義偉官房長官は令和時代の幕開けを告げる大役を務めた。「令和おじさん」の愛称で話題になったのはご存じの通りだ

▼その30年前、平成の色紙を掲げたのは竹下登内閣の官房長官だった小渕恵三氏。それまで地味な存在であった小渕氏は「平成おじさん」として一躍有名になり、9年後には首相に就いた

▼菅氏が「ポスト安倍」として注目されるようになったのは改元で知名度がアップして以降。派閥を持たない菅氏に近い有志議員が新たな政策勉強会「令和の会」を結成したのは昨年6月だ。7月の参院選では人気応援弁士として全国を駆け回った

▼昨日、菅氏は満を持して自民党総裁選への立候補を表明。岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長と三つどもえの戦いになることがほぼ確定した。会見では「雪深い秋田の農家の長男に生まれ、地元で高校まで…」と自らの生い立ちにも触れた。初の秋田県出身の首相誕生を期待する熱いエールが送られるだろう

▼菅氏は過去に二つの派閥に所属したことがあるが、いずれの枠にも収まらなかった。そんな菅氏を主要派閥が雪崩を打つように支持。出馬表明の前から圧倒的な優勢が伝えられる随分気の早い総裁選が始まろうとしている。

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