北斗星(9月6日付)

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 最大瞬間風速は70メートルに達する。時速にすると約250キロ。想像を超える暴風だ。記録的な大雨や高波などの被害も懸念されている。沖縄・奄美に接近中の台風10号だ

▼死者・行方不明者が計5千人を超えた1959年の伊勢湾台風以来の勢力という。その後、気象予測や防災面のインフラ整備などは格段に進歩したはずだ。気象庁は2日、奄美から西日本にかけて6、7日に接近・上陸の恐れがあると発表した際に、早くも特別警報級に発達する可能性を指摘。最大級の警戒を呼び掛けた

▼昨年の台風19号でも上陸に先立ち特別警報の可能性があるとして警戒を呼び掛けたが、各地で被害が相次いだ。今年7月の九州豪雨では特別警報が未明になり、もっと早く注意喚起すべきではなかったかと指摘された

▼過去の苦い経験を生かしたい。沖縄や奄美の住民らはきのうまでに窓ガラスに板を張って補強したり、非常食を買い込んだりして対策を急いだ。自治体が開設した避難所に住民が次々に集まった

▼本県の台風被害といえば1991年9月のことが思い出される。強い勢力を保ったまま日本海を時速約100キロで進み、秋田市では最大瞬間風速51・4メートルを記録した。県内の死者は5人。家屋倒壊も相次いだ

▼台風10号の予想進路は本県からそれているが、台風シーズンは始まったばかり。これから何が起きるかは分からない。10号が接近する地域の無事を祈ると同時に、今後の台風襲来にどう備えるか考えておきたい。

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