北斗星(9月11日付)

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 「新聞の顔」といえば題字を据えた1面である。最もニュース性の高い記事が大きな見出しとともに掲載されるからだ。「もう一つの顔」といえばテレビ欄だろうか

▼米紙ニューヨーク・タイムズが1939年から81年間続けてきたテレビ欄の掲載を8月いっぱいで終えたという。番組表という形式が人々のテレビ視聴スタイルに合わなくなってしまった、と理由を説明している

▼近年は動画投稿サイト「ユーチューブ」やインターネット配信の映画が登場。テレビの見方も変わり、リモコンのボタン一つで番組情報を入手できる環境が整ってきた。確かに便利だが、やや味気ない気もする

▼タレントの伊集院光さんがラジオ番組でこのニュースに反応していた。「子どもの頃は新聞といえば、まずテレビ欄だったよね。ちゃんと1面を読むようになったら大人の階段をかなり上った感覚だった」

▼国内では53年2月1日にNHKがテレビ放送をスタート。本県では59年12月25日にNHK秋田放送局のテレビ放送が始まった。当日のテレビ欄には記念番組「おらが国秋田」や連続人形劇「チロリン村とくるみの木」が並ぶ。当時の番組表はラジオ欄が幅を利かせていた

▼その後、テレビ欄は徐々に充実。64年10月10日は東京オリンピック開会式、69年7月21日はアポロ11号の月面着陸を伝える番組が載った。1面には及ばないが、歴史を刻んでいる。新聞のテレビ欄は番組紹介であるとともに、時代を映し出す鏡でもある。

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