北斗星(9月19日付)

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 「47都道府県を回ってほらを吹いてきたので、後の始末をよろしく」。新旧大臣引き継ぎでの北村誠吾前地方創生担当相の発言だ。在職中に全都道府県を視察したことに触れて述べた

▼地方創生は人口減の克服と地域活性化を目指す安倍前政権の看板政策。地方視察での大臣の発言は「ほら」が許されるほど軽いはずはない。北村氏は昨年9月の就任後、地方視察を重ね、8月の10道県、今月の2府県で全国を回り終えた。まるでゲームのようだ

▼地域活性化の取り組みは今に始まったことではない。1980年代には大分県発の一村一品運動に刺激を受けた「村おこし」「町おこし」が全国に広がり、本県でも69市町村が競うように取り組んだ

▼東成瀬村では84年、全国に先駆けて、当時の新品種トマト「桃太郎」の栽培に着手している。その2年後に村のビニールハウスで試食した。子供の頃からのトマト嫌いを返上するほどのうまさだったと鮮明に記憶している

▼トマトは今でも村の主要作物の一つ。昨年の県種苗交換会では同村産のトマトが県知事賞を受賞した。トマトピューレやケチャップなどの加工品は村のふるさと納税の返礼品にも採用されている

▼湯沢市生まれで地方の実情を知る菅義偉首相は総務相時代にふるさと納税を自ら提唱。自民党総裁選では企業や人の地方移転を後押しすると訴えている。前政権の主要政策を継承するというが、地域活性化策で独自色を出し、地方に元気をもたらしてほしい。

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