北斗星(9月28日付)

お気に入りに登録

 携帯電話に時々、怪しげなショートメールの通知が届く。今月は2通。一つは送り主がインターネット通販大手とよく似た名称。もう一つは「お荷物のお届けにあがりました」と宅配業者からの知らせを装う内容だ

▼調べてみると同じような通知は7月にも2通あった。むろん一切取り合わない。ただネット通販を利用した直後に届いた時はその関係かと思ってしまった。そんな偶然も付け込まれる隙になるのかもしれない

▼本紙には今月だけで特殊詐欺被害の記事10件近くが掲載されている。被害者は20~90代と幅広い世代だ。県警が今年上半期に受理した特殊詐欺の被害届の件数は前年より大幅に減っているとはいうものの、根の深い犯罪といえる

▼特殊詐欺の歴史は古い。「100年前から見た21世紀の日本」(大倉幸宏著)には大正末期、電報や電話を使った詐欺が横行したことが紹介されていて大変興味深い。「東京に住む学生の息子が大けがしたので入院費用を送れ」という親元宛ての偽電報などは現代のおれおれ詐欺とそっくりだ

▼通信手段の変化や普及に伴って現れた手口なのだろうか。携帯電話が固定電話に取って代わった感のある現代でも事情は同じ。新手の詐欺が次々と現れている

▼冷静に対処できればよいが、不安をあおられて判断力が鈍ることもあろう。一息ついて身近な誰かに相談する姿勢こそが被害を防ぐ。それにしても怪しい電話や通知があって当たり前という世の中はどこかおかしい。

受け子として県警に逮捕された男の証言を基に、特殊詐欺事件の加害側の動きを追いました

秋田の最新ニュース