滴:僕のこれまで(上) 人とのつながり太い子に
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2001年8月14日、午後5時2分。
秋田市の病院で、一人の男の赤ちゃんが産声を上げた。出産を終えた母・菅原千秋さん(47)=潟上市、出産時は28歳=は、ほっとした。
間もなく赤ちゃんは助産師にきれいに体を拭いてもらい、産着に包まれてやってくるだろう。長男と次男の時もそうだった。
でも、赤ちゃんがなかなか来ない。医師や助産師が何かばたばたしている。胸騒ぎがした。
数分後、別室から赤ちゃんを抱いた助産師と医師が出てきた。医師は「びっくりするかもしれないけど」と言い、赤ちゃんを見せた。
ついさっき産んだばかりのわが子を見て、千秋さんは驚いた。赤ちゃんの肩から先の両腕が、なかったのだ。
「なぜ、どうして?」
いくら考えても、分からなかった。
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