社説:ドラフト会議指名 県出身3人の活躍期待

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 プロ野球のドラフト会議で3人の本県出身選手が指名された。独立リーグ、四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグス(高知FD)に所属する石井大智投手(秋田高専出)は阪神から8位指名を受けた。全12球団最後の74番目での指名だった。

 東北公益文科大(山形県酒田市)の赤上優人投手(角館高出)は西武に、慶応大の佐藤宏樹投手(大館鳳鳴高出)はソフトバンクにいずれも育成1位で指名された。3選手の活躍に期待したい。

 石井投手は高専3年だった2015年夏の秋田大会1回戦で大曲農業高太田分校を3安打に完封し初戦突破。2回戦では秋田修英に打ち込まれ、0―7の八回コールドゲームで敗れた。

 ロッテの成田翔投手(秋田商高出)とは秋田東中でチームメートだった。成田投手のプロ入りに刺激され、18年に高知FDに入団。この3年間の歩みはプロの最高峰でプレーしたいという執念のたまものと言っていい。速球は150キロを超え、シンカーも武器に独立リーグを代表する投手に成長した。

 独立リーグは地域との結び付きが強く、地元の活性化にもつながっている。本県で言えばバスケットボールBリーグの秋田ノーザンハピネッツ、サッカーJ3のブラウブリッツ秋田のような存在だ。石井投手は高知県民の大きな期待も担っている。

 赤上投手と佐藤投手は育成での指名となった。1軍での出場が可能となる「支配下選手登録」を勝ち取りたい。

 赤上投手は大学1年までは遊撃手。投手に転向して才能が開花、速球は最速153キロを誇る。投手の経験が少ない分、伸びしろはまだある。西武はその将来性を買ったと思われる。

 左腕の佐藤投手は東京六大学リーグで1年から登板し、優勝にも貢献した。だが左肘痛に悩まされ、今年は手術を2度受けている。150キロ超の速球と鋭いスライダーは一級品。故障さえなければ、間違いなく上位指名だったはず。まずは肘のリハビリからスタートし、1軍で投げられる体をつくってほしい。

 これまで育成指名から羽ばたいた選手は少なくない。ソフトバンクのエース千賀滉大投手は育成4位で入団。3軍を振り出しに、160キロ超の速球と「お化けフォーク」と呼ばれる落差の大きいフォークボールを決め球に、チームの大黒柱となった。同じソフトバンクの甲斐拓也捕手も育成6位。昨年は2人のバッテリーでノーヒットノーランの快挙を演じている。

 プロ入りの際は下位指名で光が当たらなくても、その後目覚ましい活躍をする選手は大勢いる。どれだけ野球に集中し、真剣に向き合えるかだ。3選手ともプロになることではなく、プロで活躍することが夢であるはず。大きく成長を遂げ、県民にうれしいニュースを届けてもらいたい。

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