時代を語る・加藤正人(7)映画鑑賞、年に300本
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映画界に進むなら、映画研究会のある早稲田大に行かなくては―。そう考えて昭和47(1972)年に社会科学部に入りました。正直に言うと、入った時点で卒業する気はさらさらありませんでした。映画に熱中できればそれでよかったんです。本当に親不孝者でした。
あの頃はまだ学生運動の火がくすぶっていて、研究会は映画より運動に夢中でした。先輩に誘われて「戦車阻止闘争」のデモによく駆り出されたんです。