北斗星(11月14日付)

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 手に汗握る壮絶な戦闘シーンもあれば、胸にぐっとくる感動的な場面もあった。迫力ある映像を目にしているうちに次第に引き込まれた。興行記録を次々と塗り替えて大ヒット中のアニメ映画「劇場版『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)』無限列車編」のことだ。先日、秋田市の映画館で見てすっかり魅了された

▼鬼に家族を殺された少年が、鬼と化した妹を人間に戻すために戦う物語。目に留まったのは映画作りに携わった企業などを紹介するエンドロールだ。その中に県内のアニメ制作会社の名前を見つけた。社名に「秋田」の文字があったからすぐ分かった。誇らしく思えた

▼アニメ会社は秋田市の「つむぎ秋田アニメLab(ラボ)」。従業員約30人。もともと埼玉県にあったつむぎ作画技術研究所が4月に本社を移し、社名も変えた

▼同社によると、映画製作会社とは以前から付き合いがあり、技術力を認められて終盤の見せ場を任された。十数人のアニメーターが人気作を描けることを喜び、全力を注いだ

▼社名に「秋田」と入れたのは「秋田にしっかり根を下ろし、秋田から世界へアニメを発信したい」との思いがあったからだ。秋田市出身の桑原智也秋田スタジオマネージャーは「将来はオリジナルアニメを作り、地元企業と関連商品を開発して地域貢献したい」と構想を語る

▼同社には今、映画を見た人から「秋田の企業が関わっているのはうれしい」との声が寄せられている。きっと構想実現に大きな弾みとなるに違いない。

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