時代を語る・加藤正人(13)日活のドン、碁で籠絡

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32歳の頃、東京・新宿の映画館前で
32歳の頃、東京・新宿の映画館前で

 私が生まれた昭和29(1954)年に京大文学部を出て日活に入った大巨匠がいました。滋賀県出身の西村昭五郎さんです。ロマンポルノ第1作となった「団地妻 昼下がりの情事」(46年公開)をはじめ80本以上でメガホンを取り、「日活のドン」として君臨していました。

 私の2作目はこの名監督と組むことになったんです。締め切りが迫っているというので、すごく慌てて脚本を仕立てましてね。緊張して西村さんに見せたら「こないなもんでは商売なりまへんな」と言われ、ぽんと投げ返されました。どこがどう悪いとも言わず、一瞬でボツ。

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