北斗星(11月24日付)

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の野口聡一さん(55)が国際宇宙ステーションでの滞在を始めて1週間。ステーションまでの旅に米国の民間企業が開発した初の有人宇宙船が用いられたことが話題になった

▼民間ロケットの開発には日本のベンチャー企業も取り組んでいる。その社長をはじめ技術者、JAXAの研究者には能代市で開かれる「能代宇宙イベント」に参加した経験の持ち主が少なくない。秋田大など県内外の学生らが自作ロケットの打ち上げなどを行うイベントだ

▼例年は8月だが今年は新型コロナウイルスの感染拡大で延期。きのうまで3日間の日程で行われた。感染が再び急拡大する中での開催となったのはどういう巡り合わせか

▼参加者数はいつもの500人ほどから約150人に縮小。2週間前から毎日体温測定をして健康管理に努めた。能代では宿から夜に外出しての飲食を禁止するなど、感染防止策を徹底。ロケット打ち上げの一般公開も見送り、インターネット中継だけにした

▼市民との交流が制限されたのは残念だが、やむを得ない。今回で16回目。イベントは学生の教育の一環であり継続が重要だ。実行委員会は「地元の理解を得て開催できてよかった」と喜ぶ

▼宇宙ではどんな困難が待っているか分からない。コロナという想定外の障害を乗り越えるため手を尽くすのも、学生にはいい経験だったのでは。今後も能代に集い夢を育んだ若者から、宇宙開発の担い手が生まれてほしい。

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