北斗星(11月25日付)

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 南国に滞在し、アロハシャツ姿で書類に目を通す―。最近よく耳にする「ワーケーション」からはそんな姿が想像される。旅先で長い休暇を楽しみながらテレワーク(遠隔勤務)をする働き方で、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語だ

▼新型コロナウイルスの感染リスクが低い働き方として注目されている。本紙に初めてこの言葉が登場したのは2年前。記事にはシンガポールのカフェでパソコンに向かう男性の写真が添えられていた

▼長期休暇の取得、仕事の効率アップなどが長所とされ、働き方改革の一助になるという。しかし頭が古いせいか休暇と仕事をまぜこぜにした働き方には抵抗がある。現場を離れられない職場には無縁という不公平も気掛かりだ

▼本県では首都圏などからワーケーションの誘客を目指す推進団体が設立された。交流人口増加や将来的な移住定住の促進も目指している。人口減少への歯止め効果を期待したい

▼たとえ不便があっても、豊かな自然の中で営まれる自給自足的な暮らしに憧れる人が少なからずいる。人里離れた一軒家の生活を伝える人気テレビ番組があり、先日は県北の60代男性が紹介された

▼男性はテレビ電話で番組関係者と話していた。男性によると移住希望者が名乗りを上げ、近く一軒家ではなくなるそうだ。地方移住の決断は容易ではないだろう。空き家や空き校舎などもうまく活用し、お試し移住のようなワーケーション展開があってもよい。

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