屋根からの落雪に巻き込まれ…すぐ家族が救出、大事に至らず

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
78歳の男性が巻き込まれた落雪=6日午後3時45分ごろ、由利本荘市矢島町荒沢
78歳の男性が巻き込まれた落雪=6日午後3時45分ごろ、由利本荘市矢島町荒沢

 由利本荘市矢島地域で6日、除雪作業中の男性が屋根の落雪に巻き込まれる事故が発生した。家族がすぐに助け出したため大事に至らなかったが、発見が遅ければ命に関わる事態になりかねなかった。市消防本部は、軒下の除雪に慎重を期すよう呼び掛けている。

 「ドドドッ」。屋根から雪が勢いよく滑り落ちる音がした。1メートル超の雪が軒下に積み上がり、義父の姿が見えなくなっていた―。同市矢島町の男性(65)は6日の出来事を回想し「これは大変だと思った」と振り返る。

 連日の雪がやんだこの日、男性は小学生の孫を連れ、山あいの矢島町荒沢にある義父母宅へ雪下ろし作業に訪れた。

 男性が裏手側の屋根の雪を下ろしていた午後1時半ごろ、反対側の軒下にいた義父(78)を落雪が襲った。

 落雪は幅5メートル以上あり、義父の姿は埋もれて見えなくなっていた。いくら叫んでも返事はない。その場にいた孫が義父のかすかな声に気付き、男性が夢中で掘った。

 5分ほどすると右足が見えた。全身を掘り出すまでさらに15分ほどかかったが、義父は意識がはっきりしていたという。

 「無事で良かった。本当に良かった」。緊迫した状況を思い起こし、男性は声を詰まらせた。

 落雪当時、屋根の雪庇(せっぴ)を落とそうと棒でつついていたという義父。「雪が落ちてきたと思ったら、もう体が埋まっていた。息ができたのが幸運だった。周りに誰もいなかったら、終わりだったな」と振り返る。「日が照って雪が緩んでるのに、軒下で雪をつつくなんてうかつだった。もうやらないよ」

 義母(79)は胸をなで下ろした一方、「この雪じゃ年寄りには何ともならない。どうしたらいいのか」と不安そうに話した。

 市内では同日、除雪中の60代男性が小屋から落ちた雪に巻き込まれる事故が発生。近隣住民や家族が気付いて助け出した。このほか、雪下ろし中の20代女性が屋根から転落する事故もあった。

 秋田地方気象台によると、矢島地域は年明けから真冬日が続いていたが、この日は最高気温が0・5度まで上昇。市消防本部警防課は気温が上昇して屋根の雪が緩んだとみており、暖かい日はできるだけ軒下の除雪を控えたり、雪下ろしは複数人で行ったりするよう呼び掛けている。

 市豪雪対策本部によると、8日午前8時半現在の矢島地域の積雪は118センチ。市内ではこの冬、雪害で1人が死亡、1人が重傷、5人が軽傷を負っている。

秋田の最新ニュース