イザベラ・バードの足跡をたどる:平野啓一郎(2)偶然が生んだ旅の妙

有料会員向け記事
お気に入りに登録

美郷町六郷の本覚寺境内を散策する平野さん

 バードの旅行記は、基本的に彼女の注意深い、几帳面(きちょうめん)な観察眼の賜物(たまもの)だが、道中の何を見て何を見なかったかという取捨選択には、よくわからないところもある。今のように懇切丁寧なガイドブックや地図があるわけではなく、網羅的に名所を見ることが難しい一方、偶然の巡り合わせのおかげで、思いがけない出来事が詳述されたりもしている。

 しかし、何か面白いことに出くわすということは、その分、旅の時間を取られることであり、執筆に労力を費やすことであって、代わりに見ることが出来なかった場所や、見たけれども記録に残しきれなかった事柄がどうしても出てくる。

※この記事は「有料会員向け記事」です。有料会員(新聞併読、電子版単独、ウェブコースM、ウェブコースL)への登録が必要です。
(全文 1352 文字 / 残り 1073 文字)

秋田の最新ニュース