瀕死…落雪に埋まる 命救ったのは胸ポケットの携帯電話

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小屋の屋根から落ちてきた雪に埋まった位置に立つ男性
小屋の屋根から落ちてきた雪に埋まった位置に立つ男性

 胸ポケットの携帯電話が命を救った。13日午後1時半ごろ、秋田県横手市大雄の60代男性が小屋の屋根の雪下ろし中、落ちてきた雪に埋まった。男性はわずかな隙間を生かし、携帯電話で助けを求め、付近住民らによって救出された。けがはなかった。

 男性によると、昼ごろに家族から「小屋のシャッターが曲がっている」と連絡を受け、職場から駆け付けた。屋根には1メートル以上の雪が積もっており、スコップで雪庇(せっぴ)だけ落とそうとしたところ、「ドーッ」という音とともに雪が落ちてきた。

 体を覆う重い雪に、男性は一瞬「もう駄目だな」と死を覚悟したという。下半身は全く動かない。しかし、落雪を受ける瞬間に手で頭をかばったのが幸いした。顔に雪がかからず、手も動かすことができた。

 自力脱出は諦め、胸ポケットの携帯電話に手をやると、つかめた。取り出して同僚と家族に連絡。程なくして集まった付近住民が雪をかき分け救出した。

 小屋の周辺には、屋根から落ちた雪が、男性の身長を超える高さに積み上がっていた。男性は「こんな簡単に雪が落ちてくるとは思わなかった。携帯電話がなかったらと考えると恐ろしい」と話した。

 秋田県は雪下ろしや除排雪作業中は、ヘルメットと命綱の着用に加え、携帯電話を持ち歩くよう呼び掛けている。県民生活課は「携帯がない場合は防犯ブザーや笛を活用し、近くの人に気付いてもらえるようにしてほしい」としている。