共助組織が除雪フル稼働 県南各地、高齢者の「頼みの綱」

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 今冬の秋田県内陸南部の大雪で、横手市や湯沢市では共助組織がフル稼働している。除雪に不安を抱える高齢者世帯は多く、地域にとって頼みの綱だ。各組織のメンバーは「お年寄りのために頑張る。喜んでもらえることが励み」と張り切っている。

高齢者宅で雪下ろしをする南郷共助組合のお助け隊員=12日、横手市山内南郷


 横手市山内南郷で高齢者宅の雪下ろしをしている南郷共助組合(高橋徳保(とくお)組合長)は12日午前、お助け隊6人が1人暮らしの高橋三郎さん(74)宅を訪れ屋根の雪を寄せた。

 三郎さん宅では先月23日に続き2回目。年越し前から雪下ろしをしたのはまれだという。体調を崩したこともあって屋根に上るのが難しい三郎さんは「共助組合のおかげで助かっており、本当にありがたい。これでゆっくり眠れる」と話した。

 南郷共助組合は2012年10月、「住み慣れた土地で住み続けるために雪を克服する」との思いから44人で発足。高齢化により、現在は約20人のお助け隊員が雪下ろしに携わる。

 お助け隊は高齢化が進むが、女性の活躍で補う。この日の作業には3人が参加した。

 橋本敦子さん(66)は「(屋根の雪が)大変だと聞くと早く行ってあげたいと思う。お助け隊はなくてはならない存在。元気なうちは活動を続けたい」と話した。高橋恵子さん(67)は「力仕事は苦にならない。役に立っているという思いがやりがいになっている」と語った。

 高橋組合長(82)は「まだ1月半ば。高齢者宅3軒を2周したが、3周目は十分にあり得る」と気を引き締めた。

慣れた手つきで屋根の雪を下ろす須川権現共助隊の隊員=11日、湯沢市相川


 湯沢市相川の民家では11日、須川地区7集落の雪下ろしを担う「須川権現共助隊」の隊員8人が汗を流した。隊員は慣れた手つきでスノーダンプを使い、大量に降り積もった雪を手際よく下ろした。

 今冬は共助隊に約10軒から雪下ろしの依頼があった。昨年末ごろから順次回り、現在は2周目に入っているという。伊藤政夫隊長(72)は「前の冬は一度も雪下ろしをしなかったが、今回は一気に降って追い付かない。家がつぶれる心配をなくすため、早めに下ろさないと」と語った。

 作業の終わり際、この家で1人暮らしをしている女性(88)は玄関先で「難儀掛げだっすな」と隊員に声を掛けた。「雪は大変どころでないので良かった」と胸をなで下ろしつつ、「この雪だとまたどうなるか。この先おっかない」と不安も口にした。

 県南NPOセンター(横手市)によると、県が把握している県南地区の共助組織は25団体。冬期間の雪下ろしや除排雪のほか、一部の団体では買い物支援の送迎サービスや県道の草刈りなどに取り組んでいる。

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