イザベラ・バードの足跡をたどる:島田雅彦(3)よそ者の旅、深まる絆

有料会員向け記事
お気に入りに登録

母親が疎開生活を送っていたという潟上市飯田川地区の高台に立つ島田さん

 これまで通過してきた町の地酒を何種類も揃え、呑み較べ、夜の街にも繰り出した翌日は二日酔で、八郎太郎のようにむしょうに喉が渇き、水を一リットルほど飲む。酒どころは水どころで、酔い覚ましの水もまた絶品である。

 秋田市内で牛肉やカレーにありつけたバードは英気を取り戻し、旅を続けた。明治以前に日本を訪れた旅人の多くはその食生活の貧しさを嘆いている。ザビエルは味噌汁を「変な匂いのするスープ」、豆腐を「豆のチーズ」と呼んでいたが、他に食べるものもなく、我慢するしかなかった。

 戦国時代には南蛮商人の影響から、武士の間で肉食が流行(はや)ったが、外国との交渉が限定的になると、すぐに廃れた。明治維新で牛肉食が少しずつ普及してゆくが、保存のために肉を味噌漬にしていたので、すき焼の最初は味噌味だったそうだ。

※この記事は「有料会員向け記事」です。有料会員(新聞併読、電子版単独、ウェブコースM、ウェブコースL)への登録が必要です。
(全文 2437 文字 / 残り 2089 文字)

同じジャンルのニュース