仕事のゲンバ:漆芸家(秋田市) 一生かけて技術を磨く

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 わずか4畳ほどの作業場は、小さくとも機能的だ。「必要な道具が全て手の届く範囲にあり、各工程を一体的に行える。自分一人ならこれで十分。大事なのは使い勝手」。そう話すのは、創作歴約60年になる秋田市茨島の漆芸家齋藤國男さん(79)。ここから多彩な漆器を生み出してきた。

 中央に置かれた30センチ前後の高さが異なる二つの作業台は漆を塗り重ねたり、紙やすりで表面を磨いて模様を出す「研ぎ出し」を行ったりする制作の拠点。以前より滞在時間は減ったものの、今でも1日数時間は作業に没頭する。

必要な道具などが機能的に配置された作業場。作品を乾燥させる奥のスペースは普段閉めている

 東側の窓付近には、木地の表面を整える下地用のへらや、漆を塗るはけが多数並ぶ。よく見ると、先端が平らだったり、丸みを帯びたりしている。皿やおわんなどの形状に合わせるためだ。雑然として見えるが、用途別に細かく分類されている。はけは季節ごとに使い分ける。「漆は生もの。夏は軟らかく、冬は硬くなる」。従って、夏は毛先が長いものを使い、冬は短いものを使うのだという。

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